市民検診でも行われている胃がん検診ですが 2010年の統計では男性1位 女性は3位となっています。がんの中で胃がんの発生が多いことになります。これを早期発見のために行うのが胃がん検診です。特に65歳以上の方での発生率が高くなりなす。

最近では、胃がんの発生率とヘリコバクターピロリ菌という胃に住み着く菌の関係性が重要視されています。この菌は、一度 胃に住み着くとじわじわと胃の粘膜を荒らし 何十年もかけて胃がんになりやすい胃に変えていきます。この菌が胃にいるかを調べる方法には 血液検査や内視鏡検査 尿素呼気試験など吐く息を調べる検査などがあります。ここで感染が分かれば 菌除去用の薬を一週間飲むことで駆除することができます。

しかし、一度 胃がんになりやすい胃の粘膜になってしまうと なかなか元にはもどりにくくなります。そこで定期的な胃がん検診が重要になってきます。胃の検査には 口や鼻からスコープを挿入し胃の内部を直接観察する内視鏡検査や バリウムという白い液体を飲んで検査をする胃透視という検査などがあります。内視鏡検査のメリットは、直接胃を観察でき 怪しい所があるとバイオプシーと言って組織を採取し細胞検査をする事ができます。

また、早期の病変が発見された場合は その場で粘膜を切除することも可能です。デメリットとしては、内視鏡を飲む苦痛を伴うことがありますが最近では お薬で意識レベルを少し落としボーっとしている状態で検査をする施設も増えていますので 苦痛は少なくなってきています。それでも、どうしても内視鏡が苦手な方は 胃透視検査を選択される場合もあります。まずは、ご自分に合った検査を専門施設でご相談され 胃がん検診を受けられる事が良いです。